(北海道地方会) 解説 吉川 正子
実技 須藤 隆昭
はじめに
膝関節疾患に対する鍼灸治療は、局所・圧痛点治療、あるいは経絡による遠隔取穴法等が一般的である。私たちは、日本の伝統的な経絡治療に中医学の弁証論治を取り入れ、膝関節疾患の病態を分析し、治療法として特に兪穴・募穴を用いることにより、確実な効果を得ているので報告する。
分類と方法
◎膝関節疾患の弁証分型は、外因性の痺症[風(行痺)、寒(痛痺)、湿(着痺)、熱(熱痺)]と、内因性の気血両虚、E血、痰濁などがあり、それぞれの証により鍼か灸、補か瀉、置鍼の可否などの選択を行う。その弁証を参考までに表にまとめた。